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「私は海をだきしめていたい」は、1947(昭和22)年「文芸」に発表された坂口安吾の短編作品。肉欲と孤独に苦悩する主人公。幸福を疑い不幸を求める中で、自身の魂のあり方を見つめ直す。

作品データ

作品名 私は海をだきしめていたい
作品名読み わたしはうみをだきしめていたい
url(青空文庫) https://www.aozora.gr.jp/cards/001095/files/56806_56907.html
作者名 坂口 安吾
発表年 1947(昭和22)年
ジャンル 人間/恋愛
読了時間目安 18分
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あらすじ

神様の国を目指しながら地獄の門を潜る主人公。悪魔と神様の二面性と、いつか報いを受けるという確信の間で葛藤する。 そんな中、貞操観念のない女と出会い、肉体関係を持つ。女は過去の経験から不感症でありながら、肉体を弄ぶことに執着する。主人公は女の歪んだ愛情に惹かれながらも、自身の心の冷たさに苦悩する。 やがて、主人公は女の過去や心の闇に触れ、彼女への愛着と同時に、自身の孤独を深めていく。 幸福を疑い、不幸を求める主人公は、女との関係を通して、肉欲と孤独、そして人間の複雑な感情に翻弄されていく。 最終的に、海辺で女が波に消える幻覚を見た主人公は、自身の肉欲の小ささと、海のような巨大な存在に圧倒され、肉欲の解放を海に求める。

作品の特徴

主要登場人物人数 2
男女比 男1女1
表現的特徴・キーワード
時代 昭和以降
舞台の国/地名/土地柄など

登場人物

出典:青空文庫