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「村のひと騒ぎ」は、1932(昭和7)年「「三田文学」に発表された坂口安吾の短編作品。日本のとある寒村で、有力な二つの家、寒川家と寒原家の間で起こる騒動を描いたユーモラスな作品

作品データ

作品名 村のひと騒ぎ
作品名読み むらのひとさわぎ
url(青空文庫) https://www.aozora.gr.jp/cards/001095/files/45805_39313.html
作者名 坂口 安吾
発表年 1932(昭和7)年
ジャンル コメディ
読了時間目安 26分
おすすめ

あらすじ

ある村で、有力な二軒の家、寒川家と寒原家があった。寒川家の婚礼の日に、寒原家の女隠居が亡くなった。大の縁起担ぎである寒川家を気遣った寒原家の当主・半左右衛門は、発喪を一日遅らせようとしたが、妻に反対される。医者の軽率な発言から、この不幸は村中に広まり、婚礼の宴を当てにしていた坊主は通夜に行かざるを得なくなった。 村人たちは婚礼と通夜の板挟みになり、学校に集まって大騒ぎ。医者の「亡者は一日生き返った」という奇策で、通夜は延期、村では二度の大宴会が催される。半左右衛門も手踊りを披露し、大いに喜ぶ。 この話を聞いた都会の語り手は感動し、旅に出るが、村の現実は退屈なものだった。語り手は、どちらが本当の人生なのか分からなくなる

作品の特徴

主要登場人物人数 9
男女比 男8女1
表現的特徴・キーワード
時代 昭和以降
舞台の国/地名/土地柄など

登場人物

★寒原半左右衛門: 寒原家の当主。気の弱い呑み助で、踊りが得意。 ★お峯: 半左右衛門の妻。しっかり者で現実的な性格。 ★寒川家の頑固ぢぢい: 寒川家の当主。大の縁起担ぎ。 ★森林寺の坊主: 大の酒好き。 ★医者: 軽率な発言で騒動のきっかけを作った人物。 ★小僧(頓珍(とんちん)): 森林寺の小僧。 ★権十: 村の顔役。 ★校長: 村の学校の校長。 ★青年訓導: 校長に代わって冷静に事態を分析し、解決策を提案。 ★村人たち

出典:青空文庫