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「Pierre Philosophale」は、1932(昭和7)年 「文学」に発表された坂口安吾の短編作品。人生に退屈した呂木が、仕事、恋愛、結婚、そして放浪を通して、虚無感と絶望を抱きながら「哲学の石」を探し求める物語。ピエール・フィロゾファールとはフランス語で、哲学の石、賢者の石のこと。

作品データ

作品名 Pierre Philosophale
作品名読み ピエロフィロゾファール
url(青空文庫) https://www.aozora.gr.jp/cards/001095/files/45804_34993.html
作者名 坂口 安吾
発表年 1932(昭和7)年
ジャンル 人間
読了時間目安 9分
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あらすじ

呂木は30歳近くになって、人生に退屈を感じた。仕事にも身が入らず、ついに解雇される。 彼は気分転換に南方へ旅立ち、そこで多くの女性と出会う。しかし、結婚に踏み切っても、幸福を見つけることはできない。 その後も職を転々とし、流れ歩く呂木。37歳の時に漁業会社の船乗りとなり、薄幸の女と出会った。互いに真実を求めながらも、現実の厳しさに打ちひしがれ、彼らは別れを選ぶ。 様々な経験を通して、呂木は人生の虚しさと落胆を感じ、破壊だけが唯一の完成だと考えるようになる。彼は酒に溺れ、老いを感じながらも、自分の中に「愚かしい智学の石」を抱き続けてきた宿命を受け入れるのだった。

作品の特徴

主要登場人物人数
男女比
表現的特徴・キーワード 哲学
時代 昭和以降
舞台の国/地名/土地柄など

登場人物

出典:青空文庫