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作品データ

作品名
作品名読み はは
url(青空文庫) https://www.aozora.gr.jp/cards/001095/files/56804_58823.html
作者名 坂口 安吾
発表年
ジャンル 青春・友情/人間
読了時間目安 12分
おすすめ

あらすじ

稀に見る秀才だが周期的に発狂する友人の辰夫は、父の死後、精神病院に入院した。家族に見放された辰夫にとって、語り手である「私」だけが唯一の心の支えだった。 「私」は、当初は好奇心から辰夫を見舞っていた。しかし、次第に会話も途絶え、面会は苦痛になっていく。 それでも辰夫は「私」に縋りつき、「私」は義務感から病院へ通い続ける。同時に、辰夫の家族に頼まれ、冷淡な母親の元へも足繁く通うことになる。 辰夫は家族の愛情を信じたい一心で、実際には冷淡な母親を美化し、「私」に信じさせようとする。一方、「私」は真実を告げることができず、嘘を重ねてしまう。 二人の間には次第に溝が生まれ、互いに傷つけ合う。 春になり、辰夫は退院し、遠方に引っ越す。その後、辰夫の家を訪れた「私」は、予想に反して温かい母親の姿を目にする。そして、母親の愛の深さに改めて気づかされ、自らの浅はかさを恥じるのだった。

作品の特徴

主要登場人物人数
男女比
表現的特徴・キーワード 精神病院
時代 昭和以降
舞台の国/地名/土地柄など

登場人物

出典:青空文庫