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「霓博士の廃頽」は、1931(昭和6)年「作品」に発表された坂口安吾の中編作品。博士の神経衰弱と、それに巻き込まれる「僕」を中心に繰り広げられる滑稽でナンセンスな物語

作品データ

作品名 霓博士の廃頽
作品名読み にじはかせのはいたい
url(青空文庫) https://www.aozora.gr.jp/cards/001095/files/45798_38836.html
作者名 坂口 安吾
発表年
ジャンル コメディ/人間/その他
読了時間目安 37分
おすすめ

あらすじ

主人公は、悪性の神経衰弱に悩まされ、引きこもっていた。ある日、級友に頼まれ、仕方なく霓博士の講義に出席する。博士もまた神経衰弱に苦しんでおり、二人は意気投合し、共に「森の酒場」に通い始める。しかし、ある晩、主人公が酒場の娘クララに言い寄ったことから、博士との関係が悪化。博士は主人公を激しく憎むようになる。主人公は、博士の妻であるミミ子に博士を連れ戻すよう迫られ、再び酒場へ向かうが、そこで博士と乱闘になり、森の中へ逃げ込む。森の中で博士と再会し和解しようとするが、再び博士に攻撃され、物語は終わる。

作品の特徴

主要登場人物人数 4
男女比 男2女2
表現的特徴・キーワード
時代 昭和以降
舞台の国/地名/土地柄など

登場人物

霓博士:主人公。大学教授で、神経衰弱に悩んでいる。新婚だが、妻との関係に問題を抱えている。 「僕」:語り手。博士の教え子。博士から理不尽な扱いを受ける。 ミミ夫人:博士の妻。若く美しいが、博士の神経衰弱に理解がない。 クララ:「森の酒場」の娘。博士に気に入られている。

出典:青空文庫