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「逃げたい心」は、1935(昭和10)年「文藝春秋」に発表された坂口安吾の中編作品。魚則の失踪をきっかけに長野への旅に出かける

作品データ

作品名 逃げたい心
作品名読み にげたいこころ
url(青空文庫) https://www.aozora.gr.jp/cards/001095/files/45835_39438.html
作者名 坂口 安吾
発表年
ジャンル 人間/随想
読了時間目安 46分
おすすめ

あらすじ

蒲原氏は、地方の豪農で無気力ながらも裕福な生活を送っていた。息子・魚則の失踪をきっかけに、長野へ向かう。長野では、善光寺裏の貧乏徳利に魅せられた蒲原氏は、家族と別れ、一人旅に出る。道中、山の女たちとの出会いや、美しい風景の中で、孤独と郷愁を感じながらも、家族の元には帰りたくないという葛藤を抱える。やがて温泉地・松之山に到着し、そこで銅色の娘に惹かれる。しかし、再び一人旅に出て、十日町で孤独な夜を過ごす。翌朝、家族と合流し、彼らは笑顔で帰路につくのだった。

作品の特徴

主要登場人物人数 6
男女比 男4女2
表現的特徴・キーワード
時代 昭和以降
舞台の国/地名/土地柄など

登場人物

蒲原龍彦:主人公。47歳の地方豪農。無気力で平凡だが、心の中に逃亡願望を抱えている。 蒲原夫人:蒲原龍彦の妻。27歳。夫とは年齢が離れているが、仲は良い。 蒲原魚則:蒲原龍彦の長男。24歳。周期的に精神的に不安定になる。 蒲原秋蘭:蒲原龍彦の長女。21歳。 栗谷川浩平:魚則の友人。若い画家。 石河:秋蘭に想いを寄せる会社員。几帳面な性格。

出典:青空文庫