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「南京虫殺人事件」は、1953(昭和28)年 「キング」に発表された坂口安吾の短編作品。南京虫密輸事件と奈々子殺害事件

作品データ

作品名 南京虫殺人事件
作品名読み なんきんむしさつじんじけん
url(青空文庫) https://www.aozora.gr.jp/cards/001095/files/45938_39306.html
作者名 坂口 安吾
発表年
ジャンル 推理・ミステリー
読了時間目安 32分
おすすめ

あらすじ

波川巡査は、謎の美女・比留目奈々子の家で不穏な気配を感じ、二人の男を尾行する。男たちは渋谷区の大邸宅地帯に消え、波川父娘はそこで襲撃される。翌朝、奈々子が殺されたと知り、波川は捜査に乗り出す。奈々子は実は、大口の密輸組織の女親分ミス南京だった。警察は、奈々子が麻薬の過剰摂取で殺されたと考えるが、波川は疑問を抱く。娘の百合子は、陳邸の令嬢を訪ね、彼女がミス南京であり、奈々子殺害の共犯者であることを知る。令嬢は、組織のボスである陳氏への復讐を計画していたが、彼に愛情を抱いていたことも告白する。

作品の特徴

主要登場人物人数 9
男女比 男6女3
表現的特徴・キーワード
時代 昭和以降
舞台の国/地名/土地柄など

登場人物

波川巡査:物語の語り部。中年で独身。叩き上げの巡査で、勘が鋭い。 百合子:波川の娘。婦警。美人で行動力がある。 比留目奈々子:謎の美女。ピアニストを装っているが、実は密輸組織の女親分ミス南京。 陳氏:中華系の大富豪。密輸組織のボス。 陳令嬢:陳氏の娘。日本人。ミス南京として活動していた。 勝又:奈々子の元夫。実業家。 遊び人風の男とインテリ風の男:奈々子殺害の容疑者。陳氏の密輸組織の一員。 グズ弁:奈々子の情夫の一人。運送会社の運転手。奈々子に本気で惚れている。 右平:奈々子の情夫の一人。金回りが良く、泥棒と噂されている。

出典:青空文庫