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「波子」は、1941(昭和16)年「現代文学」に発表された坂口安吾の中編作品。波子の結婚問題を中心に、それぞれの思惑や葛藤を抱える

作品データ

作品名 波子
作品名読み なみこ
url(青空文庫) https://www.aozora.gr.jp/cards/001095/files/45862_33235.html
作者名 坂口 安吾
発表年
ジャンル 人間
読了時間目安 46分
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あらすじ

伝蔵は娘の波子に結婚を勧めるが、波子は乗り気でない。伝蔵はかつて放蕩な生活を送っていたが、息子の死をきっかけに風流な隠居生活を送っている。しかし、内心では「死花」を咲かせたいという願望があり、娘の結婚を機にそれを実現させたいと考えている。波子はそんな父の真意を見抜き、反発する。伝蔵は娘を説得しようと試みるが、波子は頑なに拒否し、ついに父の前で涙を見せる。伝蔵は娘の涙に動揺しながらも、結婚を諦めきれず、葛藤する。

作品の特徴

主要登場人物人数 5
男女比 男3女2
表現的特徴・キーワード
時代 昭和以降
舞台の国/地名/土地柄など

登場人物

波子:主人公。21歳の女性。結婚を迫られるも、自分の意思を貫こうとする。 伝蔵:波子の父。かつては放蕩な生活を送っていたが、現在は隠居生活。娘の結婚を機に「死花」を咲かせたいと願う。 葉子:波子の母。夫の過去を許せず、娘には平凡な結婚を望む。 遠山青年:波子に見合いを申し込まれた青年。謹厳実直な性格。 楠本:伝蔵の友人。謡の半玄人。波子に言い寄る。

出典:青空文庫