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「黒谷村」は、1931(昭和6)年「青い馬」に発表された坂口安吾の中編作品。新潟松之山を舞台にした作品群の第一作。主人公が旧友龍然が住職をしている山奥の寺で過ごしたひと夏の出来事。

作品データ

作品名 黒谷村
作品名読み くろたにむら
url(青空文庫) https://www.aozora.gr.jp/cards/001095/files/45795_38830.html
作者名 坂口 安吾
発表年
ジャンル 随想/青春
読了時間目安 60分
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あらすじ

矢車凡太は、黒谷村に住む友人、蜂谷龍然を訪ねる。都会の喧騒から逃れ、静かな山村で心身を休めたいという思いがあった。黒谷村は、独特な風習を持つ村で、住民たちは開放的で情熱的だった。龍然は、村の寺に住む僧侶だったが、その生活は決して清貧とは言い難く、むしろ放蕩に近かった。 村で凡太は、龍然だけでなく、龍然の情婦である苫屋由良とも出会う。由良は、都会的な雰囲気を持ちながらも、どこか寂しげな女性だった。龍然と由良の関係は複雑で、二人の間には深い愛情と同時に、避けられない悲しみがあった。 黒谷村での生活を通して、凡太は自分自身を見つめ直し、人生の意味について深く考えるようになる。村の人々の生き方、龍然や由良の複雑な人間関係、そして自分自身の心の動き。それらすべてが、凡太の心に大きな影響を与えた。 やがて、凡太は黒谷村を離れる時が来る。龍然や由良との別れは寂しかったが、凡太は黒谷村で得た経験を胸に、新たな人生へと歩み出す。

作品の特徴

主要登場人物人数 4
男女比 男2女2
表現的特徴・キーワード
時代 昭和以降
舞台の国/地名/土地柄など

登場人物

矢車凡太、龍然、由良、女衒

出典:青空文庫