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「外套と青空」は、1946(昭和21)年「中央公論」に発表された坂口安吾の中編作品。三文文士落合平太と淫乱症のある親友の妻キミ子との愛欲、また親友庄吉との友情を描く。

作品データ

作品名 外套と青空
作品名読み がいとうとあおぞら
url(青空文庫) https://www.aozora.gr.jp/cards/001095/files/42892_23091.html
作者名 坂口 安吾
発表年
ジャンル 官能・耽美/人間
読了時間目安 37分
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あらすじ

生方庄吉と落合太平は銀座の碁席で知り合い、奇妙な友情を育む。太平は庄吉の妻キミ子と関係を持つが、庄吉の寛大さに戸惑う。キミ子は他の男たちとも関係を持ち、太平は嫉妬と苦悩を感じる。舟木とキミ子は心中未遂を起こし、太平は絶望する。 その後、キミ子は太平のアパートに転がり込み、二人は怠惰な日々を送る。しかし、太平はキミ子の肉体に縛られ、苦悩する。キミ子は再び庄吉の元へ去り、太平は孤独と悔恨に苛まれる。庄吉は太平にキミ子との関係を打ち明け、太平は再びキミ子への愛情と庄吉への罪悪感に揺れる。しかし、キミ子は太平の元を去り、太平は絶望の淵に立たされる。庄吉は太平にキミ子の作った人形を贈るが、太平はそれを拒否し、キミ子への憎しみと未練に苦しみ続ける。

作品の特徴

主要登場人物人数 3
男女比 男2女1
表現的特徴・キーワード
時代 昭和以降
舞台の国/地名/土地柄など

登場人物

落合太平: 主人公。三文文士で、生方庄吉と奇妙な友情を育む。 生方庄吉: 太平の友人。裕福な紳士で、妻キミ子との関係に悩む。 キミ子(生方夫人): 庄吉の妻。奔放な性格で、多くの男たちと関係を持つ。 舟木三郎: 音楽家。キミ子に執着し、心中未遂を起こす。 間瀬: 機関士。太平に敵意を抱く。 花村: 船長。太平に好意を示す。 青々軒: 講釈師。太平とキミ子の関係を見守る。 ヒサゴ屋の主人: 料亭の主人。太平に好意を示す。 小夜太郎: 俳優。キミ子と関係を持つ。 富永: 工場主。キミ子と関係を持つ。 特に物語の中心となるのは、落合太平、生方庄吉、そしてキミ子の3人

出典:青空文庫