「お奈良さま」は、1954(昭和29)年「別冊小説新潮」に発表された坂口安吾の短編作品。生まれつきオナラが多い体質の住職が引き起こす騒動。
作品データ
作品名 | お奈良さま |
作品名読み | おならさま |
url(青空文庫) | https://www.aozora.gr.jp/cards/001095/files/42974_24343.html |
作者名 | 坂口 安吾 |
発表年 | |
ジャンル | コメディ/人間 |
読了時間目安 | 25分 |
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あらすじ
ある住職は、生まれつきオナラが多い体質の人で、読経の際にも止まることがないため陰で「お奈良さま」と呼ばれていた。厳粛な告別式でもブウブウやるので快く思っていない人も多いが、春山唐七のご隠居は甚だ好意的で自分の時はお奈良さまに読経をあげてもらうように言い残し逝去する。ところが春山の家内と娘の糸子は快く思っていない。唐七は自分もオナラの体質であり、家では心置きなくブウブウやっていたが、家内は実はそのことを毛嫌いしているのだ、だが互いのオナラを認め合ってこそ夫婦の愛情の深い証だという。
お奈良さまはしかし世間では快く思われていない失礼な行為であると自負し、人のいる前ではオナラが出ないように気に留めるようになると、我慢が祟って死んでしまった。
作品の特徴
主要登場人物人数 | 6 |
男女比 | 男2女4 |
表現的特徴・キーワード | |
時代 | 昭和以降 |
舞台の国/地名/土地柄など |
登場人物
住職(お奈良さま)、春山唐七、春山ソメコ、春山糸子、花子、住職の女房
出典:青空文庫