「織田信長」は、1948(昭和23)年「季刊作品」に発表された坂口安吾の中編作品。この4年後に長編「信長」が発表される。本作は、天下取りに王手をかける壮年期の信長と老マムシ松永弾正との交渉の場から始まる。
作品データ
作品名 | 織田信長 |
作品名読み | おだのぶなが |
url(青空文庫) | https://www.aozora.gr.jp/cards/001095/files/43138_23708.html |
作者名 | 坂口 安吾 |
発表年 | |
ジャンル | 歴史・時代物 |
読了時間目安 | 46分 |
おすすめ |
あらすじ
織田信長は、幼少期から型破りな行動で知られ、周囲からは「うつけ者」と呼ばれていた。しかし、武芸や学問に励み、その実力は着実に成長していた。
信長は、朝廷からの綸旨を受け取るなど、次第にその力を認められていく。老獪な松永弾正久秀も信長の力を認め、彼に接近する。
信長は足利義昭を将軍に擁立し、上洛を果たす。松永久秀は信長に降伏し、信長は彼を許す。義昭は松永久秀の処刑を望むが、信長はそれを聞き入れない。
信長は、その型破りな行動と合理的な思考によって、家臣たちから理解されにくい存在であった。しかし、彼の行動の根底には、常に死を意識し、人生を全的な遊びと捉える哲学があった。
信長と松永久秀の奇妙な友情は、物語の大きな謎として提示される。二人の関係がどのように展開していくのかは、物語の中で徐々に明らかになっていく。
作品の特徴
主要登場人物人数 | 10 |
男女比 | 男10 |
表現的特徴・キーワード | |
時代 | 戦国 |
舞台の国/地名/土地柄など |
登場人物
織田信長: 主人公。型破りな行動と合理的な思考で天下統一を目指す戦国武将。 松永久秀: 老獪な戦国武将。信長の力を認め、彼に接近する。 足利義昭: 室町幕府最後の将軍。信長に助けを求め、彼に依存する。 斎藤道三: 美濃の戦国大名。信長の義父。 武田信玄: 甲斐の戦国大名。信長のライバル。 明智光秀: 義昭の家臣。後に信長に仕える。 万里小路惟房: 公卿。信長に綸旨を渡す。 立入左京亮: 惟房の使者。信長に綸旨を届ける。 平手中務: 信長の傅役。信長の奇行に絶望し自害する。 天沢: 天永寺の僧侶。信玄に信長の情報を伝える。
出典:青空文庫