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「お魚女史」は、1948(昭和23)年「八雲」に発表された坂口安吾の短編作品。お魚女史が男たちを翻弄する物語

作品データ

作品名 お魚女史
作品名読み おさかなじょし
url(青空文庫) https://www.aozora.gr.jp/cards/001095/files/43136_31426.html
作者名 坂口 安吾
発表年
ジャンル コメディ
読了時間目安 24分
おすすめ

あらすじ

徹夜で原稿を書き上げた文士の元に、泊まり込んでいた編集者が奇妙な女、お魚女史を連れてくる。彼女は美人だが、口を開くと突飛な言動をする。お魚女史は老陸軍中佐の愛人であり、防空壕に住んでいるという。文士は疲れて眠ってしまうが、編集者は興味を持ち、彼女を送って防空壕を見に行く。 その後、お魚女史は文士の家を度々訪れるようになる。ある嵐の夜、文士の家に評論家と小説家、そして編集者が集まっていたところに、お魚女史が再び現れる。彼女は文士たちを相手にトランプを使った賭博を始め、全員を負かしてしまう。さらに、彼女は文士たちを自分の防空壕に誘い、夜通し賭博を続ける。 この出来事以来、評論家は文士の家によく来るようになる。それは、お魚女史に会うためであった。編集者はそんな二人の様子を見て面白がっている。物語は、この奇妙な関係がどのような結末を迎えるのか、読者の想像に委ねられる形で終わる。

作品の特徴

主要登場人物人数 6
男女比 男4女2
表現的特徴・キーワード
時代 昭和以降
舞台の国/地名/土地柄など

登場人物

語り手(私):文士。徹夜で原稿を書き上げたところに、お魚女史が現れる。 お魚女史(佐野龍代):美人だが、突飛な言動をする女性。老陸軍中佐の愛人であり、防空壕に住んでいる。 津田弁吉:×社の編集者。お調子者で、お魚女史を文士の家に連れてくる。 凹井狭介:評論家。お魚女史に一目惚れする。 般若有効:小説家。お魚女史に好意を抱く。 語り手の妻:お魚女史の賭博に巻き込まれる。

出典:青空文庫