「裏切り」は、1954(昭和29)年「新潮」に発表された坂口安吾の長編作品。日野とセラダ、二人の男と小夜子を巡る人間模様
作品データ
作品名 | 裏切り |
作品名読み | うらぎり |
url(青空文庫) | https://www.aozora.gr.jp/cards/001095/files/43245_24428.html |
作者名 | 坂口 安吾 |
発表年 | |
ジャンル | サスペンス/恋愛 |
読了時間目安 | 90分 |
おすすめ |
あらすじ
日野は貧乏華族の出で、斜陽族の生活を利用して阿久津に出入りし、タダ飯を食べていた。ある日、詩人の女学生・八千代が阿久津に現れ、日野と彼女との間に友情が芽生える。
一方、阿久津の美しい女中・小夜子は、冷淡な夫との生活に絶望していた。そこに現れたのが、二世のセラダだった。セラダは小夜子に夢中になり、二人は心中未遂を起こす。
その後、セラダは阿久津に出入りするようになり、日野と奇妙な友情を育む。セラダは法本の計画に乗せられ、大金を奪うが、最後は法本に殺され自殺に見せかけられる。
日野はセラダの死を悲しみつつも、彼から金銭を得られなかったことを悔やむのだった。
作品の特徴
主要登場人物人数 | 7 |
男女比 | 男5女2 |
表現的特徴・キーワード | |
時代 | 昭和以降 |
舞台の国/地名/土地柄など |
登場人物
語り手(「ぼく」): 阿久津という料亭で働く板前見習い兼出前持ち。 日野: 元子爵の息子で、斜陽族を装って阿久津に現れる。 阿久津の旦那: 料亭阿久津の主人。 小夜子: 阿久津の美しい女中。 セラダ: 二世の青年。 法本: 金儲け主義の青年実業家。 八千代: ヒロポン中毒の女学生。詩人。
出典:青空文庫