「家康」は、1947(昭和22)年「新世代」に発表された坂口安吾の短編作品。安吾の家康分析が面白い。
作品データ
作品名 | 家康 |
作品名読み | いえやす |
url(青空文庫) | https://www.aozora.gr.jp/cards/001095/files/57478_62862.html |
作者名 | 坂口 安吾 |
発表年 | |
ジャンル | 歴史・時代物/その他 |
読了時間目安 | 30分 |
おすすめ |
あらすじ
坂口安吾の「家康」は、徳川家康を「狸親父」という一般的なイメージとは異なり、保守的で温和ながらも、時には大胆な決断をする人物として描いている。
家康は、幼少期に人質として過ごした経験から、権謀術数よりも義や忠を重んじる律義者として成長した。戦国時代においては異質な存在だったが、平和を求める時代思潮の中で、自然と人望を集め、天下の副将軍と称されるようになる。
しかし、秀吉の死後、家康は世間の期待に押されるようにして天下取りへの道を歩み始める。その過程では、本来の彼らしからぬ老獪な一面も見せるが、それはあくまでも時代の流れに適応しようとした結果であり、彼自身は権力よりも平和を望んでいたと安吾は分析している。
最後に、家康は政治家としては平凡な保守家だが、いざという時には命を懸けて行動する度胸があったと評価し、彼を「古狸」というよりも「お人好しの図太い平凡な偉人」と結論付ける。
作品の特徴
主要登場人物人数 | |
男女比 | |
表現的特徴・キーワード | |
時代 | 江戸 |
舞台の国/地名/土地柄など |
登場人物
出典:青空文庫