「潮霧(ガス)」は、1916(大正5)年「時事新報」に発表された有島武郎の短編作品。潮霧(ガス)とは、北海道沖に発生する濃霧のことで、本作品は潮霧の中にいる汽船の恐怖を描いている。
潮霧(ガス)

作品データ

作品名 潮霧(ガス)
作品名読み がす
url(青空文庫) https://www.aozora.gr.jp/cards/000025/files/4694_20526.html
作者名 有島 武郎
発表年 1916(大正5)年
ジャンル 随想
読了時間目安 10分
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あらすじ

六月のある日、室蘭を出て函館に向かう小さな汽船があつた。彼はその甲板に立っていた。夜がふけ、時が過ぎていく。うたた寝から眼を覚ますと船は真っ黒い潮霧に覆われていた。ついに船は停まり警鐘を鳴らす。鐘の音に眼を覚ました乗客は甲板に集まりパニックに陥っていた。 と、突然に風向きが変わり潮霧が晴れ、船の右舷に被ひかかるように聳え立つた惠山の峭壁を見た時には、船員も船客も立ちすくむのみだつた。霧が晴れるのがあと5分遅れていたらどうなっていたか!

作品の特徴

主要登場人物人数 2
男女比 男2
表現的特徴・キーワード 汽船
時代 大正
舞台の国/地名/土地柄など 室蘭沖

登場人物

彼 船長 (ほか、船客)

出典:青空文庫